・SUPER WAGON Damper (TEIN)

 TEINの車高調です。掲示板でお世話になっている「ひろやん」さんから格安で譲っていただきました。
 約7,000km使用したとのことでしたが、綺麗で錆もなく程度の良い物でした。

 メーカーの謳い文句は以下の通りです。
 「当製品は如何なる使用状況においても快適な乗り心地を実現するということをコンセプトに開発されており、ローダウンと快適性の両立はもちろん、伸縮同時16段階減衰力調整機能により、走行ステージに合わせたセッティングが可能となっております。
更に、別売りのEDFCと組み合わせることにより、運転席に座ったままでリアルタイムに減衰力の調整が可能となっております。」

 謳い文句の内容からすると、ファミリーカーでもあるtara号にはピッタリですね。


 サスペンションの外し方はこちら
 純正ダンパーとSUPER WAGON Damper(以下、SWGNとする)の比較です。左写真はフロント、右写真はリヤです。
 spec.Bの純正ダンパーはビルシュタイン(実は日本製という話ですが・・・。)のため黄色ですが、タフコートの防錆塗装をしたため真っ黒です。
 TEINのダンパーは、緑色のシェルケースに金色のアッパーマウントと黒色のスプリングが特徴ですが、他社の製品と比べるとあまり色気はありませんね。
 純正のダンパーと並べると全長が短いですが、これはこの写真のSWGNは前オーナーの「ひろやん」さんが車高を−35mmにセッティングしていたためだと思われます。
 純正ダンパーのフロントは倒立式ですが、SWGNは正立式です。
 一般に倒立式の方が剛性が高いとされています。
 剛性という面ではデチューンになるのかな?


 ・フロント

 取り付けは外すときと逆の作業となります。

 まずアッパーマウントを差し込み、ナットを仮止めしておきます。
 青いリング状のブラケットは、ストラットバー(CUSCO)のブラケットです。


 ナックルブラケットのボルト2本を取り付けます。
 ブレーキローターを持ち上げながらブラケットを合わせてボルトを差し込むわけですが、一人でやるのは結構大変です。
 写真のように、フロントアームをジャッキで持ち上げてやると楽です。


 下側のナット(@)を締め付けます。
 上側のボルトはキャンバー調整のために偏心ボルトになっているため、外すときに付けたマーキングに合わせてボルトの位置を決めます。
 偏心ボルトの位置が決まったら、下側のナットを本締めします。
 次に偏心ボルトの位置がずれないように気を付けながら、上側のナット(A)を本締めします。
 ブラケットボルトの規定トルクは上下共に175N・mです。
 タイヤを取り付け、ジャッキを下ろします。
 アッパーマウントのナットを本締めします。
 規定トルクは20N・mです。


・リヤ

 SWGNのシャフトと干渉するために、リヤアッパーマウント上のネットアンカーステーを外します。

 「ひろやん」さんによると、ステーの干渉する部分を曲げたりネジ穴を拡大することによって、ステーが取り付け可能になるそうです。

 アッパーマウントの真ん中にある黒いキャップを外します。


 アッパーマウントを差し込み、ナットを仮止めしておきます。
 緑色のL字のブラケットは、ストラットタワーバー(ZERO/SPORTS)のブラケットです。


 TEINの説明書では、バンプラバー(↑)を取り外すことになっています。
 しかし、僕が所有している工具ではコレを外すことができませんでした。
 しばらく様子を見てバンプタッチが酷いようであれば、再度外すことを考えようと思います。


 ダンパー下部のボルトを取り付けます。

 このボルトは抜き取るときも大変でしたが、差し込むのも大変です。
 写真のようにダンパーをジャッキで持ち上げて、リヤアームの穴とダンパーの穴を合わせます。
 穴が上手く一致すると、ボルトはスコッと入りました。

 ボルトが入ったら、ナットを締め付けます。
 規定トルクは62N・mです。
 タイヤを取り付け、ジャッキを下ろします。
 アッパーマウントのナットを本締めします。
 規定トルクは30N・mです。


 車高はシートロック(←)を上下することによって調整します。
 フロントの調整は比較的容易なのですが、リヤはリンク類が邪魔をするためやりにくいです。
 SWGNは全長調整式ではないため、車高を変えることによってスプリングの自由長が変わってしまうため、プリロードも変わってしまいます。
 TEINの推奨車高は純正比-25mmです。


 SWGNの取り付けと同時にEDFCも取り付けました。
 EDFCの取り付けについてはこちら


 足周りの交換によってアライメントが狂っているはずなので、スーパーオートバックス長岡店で測定・調整を行いました。
 フロントのキャンバーは誤差範囲でした。
 大雑把なマーキングでも何とかなるもんですね。
 キャスターは調整不可なので、そのまんま。
 トゥが左右でずれていましたが、今回の作業とは関係ないと思われます。
 リヤのキャンバーはネガティブにずれていましたが、左右均等だし調整不可なのでそのまんまです。


 装着前後の比較です。
 左写真が純正。
 右写真がSWGNで約-20mmにした状態です。
 純正ではタイヤとフェンダーの隙間が広すぎるためにダンパーが見え、腰高感がありますね。
 車高を落とした状態では安定感があります。
 ただし、ホイールアーチの形状の関係から、元々リヤの方がタイヤとフェンダーの間隔が狭いです。
 そのため、水平に車高を下ろすとフロントの方が少し広く見えます。
 フロントをもう少し下げた方が格好イイかな?


 走行インプレッションです。
 が、その前にお断りしなければならないことがあります。
 足周りの性能を語る場合、接地感がどうの、トラクションがどうの、減衰の立ち上がりがどうのということを書くのですが、僕にはそんなことを感じ取る力がありません。
 ということで、素人なりの感想を書きますが、参考になるかどうか・・・。

 街中を走って先ず初めに感じたのは、交差点での右左折で回頭性が良くなったと言うことでした。
 峠道ではこの回頭性の良さのお陰で気持ちよく走れます。
 車高が下がったことによって、ロールは少なくなったようです。
 車高が下がったために受けるもう一つの恩恵は、ブレーキング時のノーズダイブが少なくなったことでしょう。

 減衰力は16段階に調整できます。
 EDFCを使用すると32段階になります。
 乗り心地は、減衰力が一番強い状態では「純正より少し硬いかな?」と言う程度の硬さです。
 高速道路では突き上げが強い感じもしますが、苦になる程ではありません。
 一番弱くした状態では角が取れたような感じになります。
 乗り心地は良くなりますが、サスの振幅が収まるまでに僅かですが時間がかかるようになるため、不快に感じることもあります。
 家族と乗るときは減衰力を一番弱くしていますが、この変化を家族は感じ取れないようです。
 実は僕も細かい変化を感じ取ることができません。
 減衰力を1〜2段変えて峠や高速道路を走っても、さっぱり違いが分かりませんでした。
 結局、減衰力が一番強い状態で走っていることが多いです。宝の持ち腐れですね。

 サスを交換することで、異音を気にされる方が多いと思います。
 確かに、「コトコト、キュッキュッ」と音が聞こえますが、僕には気になるほどではありません。
 神経質な人には気になるでしょうね。

 使ってみた感想としてはメーカーの謳い文句通り、ローダウンと快適性を両立するためのサスキットですね。
 「純正の乗り心地で、好きな車高に調整できる。」と言うところが魅力でしょうか。
 走りを突き詰めるのなら、全長調整式であるGT WAGON Damper等がイイのでしょうね。


 追記

 eifel suspension kit (Prova)を取り付けたため、このサスペンションは現在使用していません。






 










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