・ガーランドレーシングローター (アウトロージャパン)
Prodrive製のSPORTS BRAKE KITに交換してから4年半、走行距離約98,000km。
さすがにローター、パッド共に使用限界が近付いたため、交換することにしました。
一時期峠をよく走りに行っていた割に、この手のパーツとしては良く保った方だと思います。
これはtara号の走行の多くが高速走行であるためでしょう。
ちょっと調べてみると、このブレーキキットは2009年6月に販売中止となってしまいました。
そこでパーツ供給についてProdriveに問い合わせたところ、問題が発生しました。
パッドの在庫はありましたが、ローターの在庫はありませんでした。
ローターはイギリス本社に発注する必要があり、しかも受注生産になるため納期は未定。
そして、その価格は驚きの18万円!
納期、価格共にあり得ないので、Prodrive純正のローターを使用することは直ぐに諦めました。
悩まずに直ぐに諦めたのには訳があります。
純正品を諦める場合、bremboのようなメジャーな物であれば直ぐに社外品が見付かりますが、Prodriveはそうはいかないためワンオフで作製する必要があります。
そのためには色々と手間が掛かります。
しかし、今回はその手間の心配がありませんでした。
それは、社外品のローターに当てがあったからです。
その”当て”と言うのがコレ。
アウトロージャパンのローターです。
以前に「新潟市のY」さんがアウトロージャパンに依頼してワンオフでローターを作製したことを聞いていたので、安心して注文することが出来ました。
ご覧の通り、構成は2ピースです。
2ピースローターと言うと、カチャカチャという異音が出るとよく聞きます。
その対策として、12ヶ所の結合部のうち6ヶ所にスプリングが組み込まれています。
ベルの色は、シルバー、ゴールド、赤、青、黒が選べるのですが、ここは無難に黒にしました。
スリットは、ストレート、カーブ、ディンプルが選べるようです。
Prodriveのようなカーブも良かったのですが、今回はストレートタイプを選択しました。
取付の手順は、SPORTS BRAKE KIT(GC8) (Prodrive)を参照して下さい。
パッドは前述の通りProdrive製の物を取り寄せました。
ん〜、格好イイ。
この箱とパッドのProdriveのロゴだけで、飯を三杯は食べられます。
タイヤを組んだ状態です。
ツーピースは構造が複雑になる分、格好イイですね。
元のProdriveのローターよりも明らかに見た目がイイです。
インプレッションですが、ローターを交換して制動性能が激変する訳もありません。
しかし、新しいローターになったという安心感は大きいです。
ところが走り出して暫くすると、この安心感を打ち砕くような事が起きました。
ブレーキング時に異音がするのです。
ブレーキシステムの暖まり具合で音が変化するのですが、初めはコンコン、その後はコンカン、最終的にはゴキゴキという感じになり、2〜3種類の音が混じって聞こえるようになります。
初めはハブのベアリングがダメになってしまったのかと心配になり、ショップで点検を受けましたが問題はありませんでした。
そこで、試しにローターを元に戻すと、音は出ませんでした。
ローターの問題なのか?
アウトロージャパンに異音について問い合わせると、ストレートスリットから発生している音ではないかとのことでした。
パッドに対して、外側から当たり始めるようなスリットの向きを「スプリント」、逆に内側から当たり始めるようなスリット向きを「エンデュランス」と言いますが、スプリントの方が異音が出やすいそうです。その代わり、スプリントの方が初期制動は高いそうです。
異音の対策として、慣らしが終わるまで左右のローターを入れ替えて音が出にくいエンデュランスで使用することになりました。
左右を入れ替えると、確かに異音はなくなりました。
この状態で3000km以上走行した後に、再びスプリントでローターを組み直したところ、異音は治まっていました。
異音騒ぎでちょっと心配になりましたが、制動に問題はありませんでした。
2ピースローターのため、今後はローターが消耗しても安くローター交換することが出来ます。
このローターが消耗するまで乗り続けるのかどうかと言う問題はありますが・・・。