・防錆加工(タフコート) & ガラス系コーティング(クリスタルコート・プラス)
長岡には降った雪を溶かすために、道路には融雪パイプが設置されています。更に路面が凍結しないようにするため、凍結防止剤がまかれます。
これらは雪国ならではの必須アイテムですが、走る度にサビ水を含んだ地下水と塩を浴びるわけですね。考えただけでも、ゾッとします。
実際に長岡市内を走っていると、下周りは茶色く変色し、ボディのツヤがなくなってしまった車を見かけます。
こうなってしまう前に対策をとろうと言うことで、コーティングを行うことにしました。
防錆加工はケンさんのお薦めで、タフコートと言うものを選びました。
東京では考えもしない加工なので始めて知りましたが、長岡では有名なようで新車購入時に施行する人も多いそうです。
作業の見学をしたかったのですが、当日は仕事の関係で同席できなかったのでショップの方にお願いして写真を撮っていただきました。
ドアの下側には水抜きの穴が開いてはいるものの、袋状になっているために内部に湿気がたまって錆びやすいそうです。そこで、ドアの側面に穴を開けて、内部に防錆剤を塗布します。
えっ?穴!?そうなんです。なんとボディにドリルで穴を開けてしまうんです。驚きですね。
写真の矢印が開けられた穴です。勿論、処理後にはこの穴はプラスチックの蓋で栓がされます。
内部に塗布された防錆剤は水抜きの穴からこの様に垂れてきます。
茶色い物が防錆剤です。
防錆剤は反乾きのような状態なので、触るとベタベタします。
溶接部分もサビに弱いそうで、ドア下面の鉄板の合わせ目(↑)にも防錆剤が塗布されています。
Bピラーにも穴(↑)を開けて内部に防錆剤を塗布しています。
更にリヤ・フェンダーにも・・・。
カーゴルームの側壁は、このように内装を剥がして塗布します。
左の写真は、内装を剥がしたところ。
右の写真は、防錆剤を塗布したところです。茶色く塗られているのが防錆剤です。
フロント・フェンダーは隙間から塗布されています。
中は凄いことになっていますね。
こうなってしまうと、「筋金くん」のような補強パーツは装着する気が失せますね。
エンジンルーム内の下側にも塗布されています。
こりゃ〜、プラグ交換の時は大変なことになりそうだな〜。
これはテールゲートのヒンジ部分です。
確かに水分が溜まって錆びやすそうな部分ですね。
この他にテールゲート内も内装を剥がして処理がされていました。
次は下周りです。
下周りに使用する防錆剤は種類が違うようで、色は黒です。
左の写真は、リヤ・ホイールアーチ内のカバーを外した状態です。クスコの強化スタビブラケットの鮮やかな青色や、ビルシュタイン・ダンパーの黄色が見えます。
右の写真は、防錆剤を塗布した状態です。何から何まで真っ黒になっています。サビないようにするためとは言え、トホホな気分になりますね。
当然、フロントも同じように真っ黒になっています。
残りはフロア下面です。
左の写真は、施行前です。色とりどりのパーツが見えます。
右の写真は、施行後。プラモデルを作る時に、「部品の塗り分けが面倒臭くなって全部黒く塗っちゃった。」って感じですね。
マフラーのサビがよく話題になりますね。この写真を撮る時点で納車後一年経っていますが、既に茶色いです。
ショップの方に尋ねたところ、防錆剤は熱に弱いため排気系には防錆加工はしないそうです。
もし、サビが進行して穴が空くようなことになったら、その時にはステンレス製の社外パーツに交換かな?
スバルもサビのことは当然考えて設計しているハズですから、そう簡単に穴が空くことはないと思いますがね。
続いてボディのコーティングです。
バンパーを除く樹脂パーツにマスキングをして研磨、コーティングが行われたようです。
このコーティングは、ガラス被膜の上にカーボン・フッ素剤で被膜を作るダブルコーティングだそうです。
コーティング後の写真です。
ん〜、カメラマンの腕が悪いために、この写真ではツヤがよく分かりませんね。
本物は表面がツヤツヤ・ピカピカになりました。
雨が降れば、ボディの上で水玉になります。
室内は数日の間、防錆剤のために油の臭いが充満していました。
タフコートはチョット高価な処理であり、下周りがベタベタになってしまいますが、車を長持ちさせるためには必要な処理ですね。
このレポートを書いている時点では、まだ長岡の冬を体験していませんが、きっとサビから車を守ってくれることでしょう。
謝辞: タフコートのスタッフの方、作業中の写真撮影を快く了解していただいて誠にありがとうございました。