・フォグランプのHID化 / LOUD HID H3 3000K (88HOUSE)

 日記(2005/12/23)に書いたように、吹雪の関越道を走るためには純正のフォグランプでは光量不足を感じていました。
 光量アップの方法としては色々考えられますが、今回は車両(バッテリー)に負担がかからない方法としてHIDを選択しました。


 HIDと言えば白さや青白さを求めて6000K(ケルビン)や8000Kに交換する場合が多いのですが、今回は雪や霧の時の視界確保が目的なので、イエローすなわち3000Kにしました。
 製品は88HOUSEの物です。このメーカーはバーナーの種類やオプションパーツが豊富であり、値段もリーズナブルです。

 バーナーは、表面が黄色に着色されています。メーカーによると、この着色はレーザー蒸着コーティングだそうです。
 バラストは、インバータとイグナイタがワンボディーに収まっているので、取り付けの際には有利ですね。


 先ずはバラストの設置から。
 フロントバンパーを外します(外し方はこちら)。


 バラストをフォグランプの後方にボディの穴を利用して固定します。
 運転席側(左写真)はホーンの脇にあった穴を利用しました。この位置ではバラストとホーンが接触するため、クラクションを鳴らすと変な音になります。僕はホーンのステーを少し曲げて対応しました。
 助手席側(右写真)はウォッシャー・タンクの前面にあった穴を利用しました。


 左写真は運転席側の純正フォグランプの配線です。コネクター(→)を切り取ります。
 アースである黒線は絶縁します。
 電源の白黒線(←)(助手席側は白青線)にギボシ端子を取り付け、バラストの赤線に接続します。
 バラストの黒線(↑)をボディーにアース出来そうなネジを使って固定します。
 バーナーをバラストに接続して、点灯試験を兼ねてランプASSYの外で点灯させます。
 この作業を「空焼き作業」と言うそうで、この作業を行わないで装着するとランプの内部が曇ってしまうことがあるそうです。


 次にランプASSYの加工です。
 フロントフォグランプASSYを外します(外し方はこちら)。
 ランプ後方のバックカバーを外します。


 H3用とは言っても、純正バルブと交換するだけと言う訳にはいきません。ランプの後方にバーナーの配線を通すための穴を空ける必要があります。
 防水カバーのコネクターをノコギリで切り落として、径28mmの穴を空けます。
 ホールソーを使用すると綺麗な穴を空けることが出来ますが、コネクターを切り落とした後ではホールソーを上手く使うことが出来ませんでした。
 そのため、大雑把に穴を空けてからヤスリで整形する方法をとりました。


 空けた穴に「延長ゴムアダプター」と言うオプションパーツを取り付けます。
 綺麗な穴を空けることが出来たら必要ないかも知れませんが、防水性を高めるためにシリコン系の充填剤でシーリングしました。
 写真を撮り忘れましたが、内側もシーリングしました。


 バーナーをフォグランプASSYに取り付けます。
 加工した防水カバーを付けるとこんな感じです。
 延長ゴムアダプターの穴にバーナーのグロメットを取り付けます。


 フォグランプASSYをバンパーに戻し、バーナーとバラストを接続します。
 フロントバンパーを元に戻して作業は終了です。


 さて、いよいよ点灯です。
 ドキドキ・ワクワクしながらフォグランプをスイッチ・オン!
 目の前が黄色く・・・と思ったら、点灯した次の瞬間にランプは消えてしまいました。
 ガビ〜ン、そんなバカな・・・。
 気を取り直して配線を色々調べてみたのですが、接触不良ではありません。
 次に車両側のヒューズを調べてみると、フロントフォグランプのヒューズが切れていました。
 ヒューズを新品に交換して再度点灯させたのですが、同じように直ぐに切れてしまいます。

 取扱説明書をよ〜く読み直してみると、車両側のヒューズが15A以下の場合は「電圧降下防止リレー」と言うオプションパーツを付ける必要があるそうです。こう言うことは購入前に分かるように、HPでちゃんと書いて置いて欲しいものです。


 と言うわけで「電圧下降防止リレー」を追加注文しました。
 しかし、このまま製品が届くまで待っているのもイヤだったので、小細工をして点灯できるようにしてみました。

 写真は運転席右下のカード入れの後ろにあるヒューズボックスです。
 矢印のヒューズがフロントフォグランプのヒューズです。
 純正では15A(青色)のヒューズが取り付けられていますが、これを20A(黄色)に交換しました。
 これで取り敢えずHIDを点灯することが出来るようになりました。
 
 
注意: この方法はトラブルの原因になるかも知れませんので、真似はしないで下さい。


 明るさの比較です。
 左は純正のフォグランプ。右がHIDフォグランプです。
 写真の角度がずれてしまいましたが、撮影条件は同一です。明るくなったのがお分かり頂けるでしょうか。
 こうして見るとあまり黄色に見えませんが、雪の路面ではハッキリとした黄色です。因みに、点灯した瞬間は緑色に見えます。
 吹雪の際は降っている雪は余り照らさずに、路面を良く照らしてくれます。
 フォグランプらしく光が広がるので、横方向も明るくなります。関越道では除雪作業で出来た雪の壁が確認しやすくなりました。
 逆に言うと、やっぱりフォグランプなので普通の街中では効果がありません。フォグランプだけで走るのは危ない感じです。
 もっとも、ヘッドランプが十分に明るいですからね、街中をフォグランプだけで走る必要はありませんが・・・。

 今回、吹雪対策でフォグランプをHID化しましたが、その効果には大満足です。
 HIDフォグランプは、霧や雪のような極限状態で走らなければならない人にとっては有効ですが、街中しか走らない人にとっては不要なモディファイですね。
 東京都内でこんなもんを点けながら走っていたら、対向車からパッシングを喰らうかも知れません。


 追記

 「電圧降下防止リレー」が届いたので配線をやり直しました。
 このキットの内容は、ハーネスとアースコード、リレー、エレクトロタップです。
 どんな物なのだろうと思っていたら、何のことはない、バラストをバッ直するためのキットでした。

 取扱説明書を読むと、「車両のヒューズが15A以下のときは、車両のハーネスが細いと考えられます。細いハーネスによる火災を防止します。」と書いてありました。
 怖いですね〜。初めからこのキットを用意するべきでした。


 ハーネスの各配線を以下のように接続します。

 @黒線→純正フォグランプの黒線
 A緑線→純正フォグランプの白黒線(助手席側は白青線)
 B赤線→バラストの赤線
 C橙線→バッテリーのプラス端子

 バラストの黒線をアースコードを使用して、バッテリーのマイナス端子に接続します。


 リレースイッチ(→)をボディーのネジを使用して固定します。
 バッテリーに接続する橙線と黒線はバンパービーム(↑)の中を通して助手席側に持っていきます。
 プラス端子に配線を接続するとカバー(←)が閉まらなくなるので、一部を削ってカバーが閉まるようにしました。


 今までの回路は、純正フォグランプの配線からHIDの電源を取ってボディーにアースしていました。
 これに対して「電圧降下防止リレー」を使用すると、純正フォグランプの配線でリレースイッチを動かし、HIDの電源はバッテリーから直接取って直接返す回路になります。
 これならば、純正フォグランプの配線に過電流が起きたり、バラストの電圧が不安定になることはなさそうですね。






 









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