・オイルセパレーター (Prova)
インタークーラー圧力損失低減加工でインタークーラーを分解した際に、内部の油汚れが意外と多いことに驚きました。
この写真は、インタークーラーの入口側で、黒いところが油汚れです。
この汚れは、ブローバイガスに含まれる油が付着した物です。
ブローバイガスとは、ピストンとシリンダーのごくわずかなすき間から漏れだした未燃焼ガスのことです。
ブローバイガスにはミスト状のオイルが含まれており、大気汚染の原因となることからインテークに環流されています。
大気汚染しない代わりに、インタークーラーの内部やスロットルにはオイルが固着してしまうことになります。
今日明日の走行性能に影響するわけではないですが、過走行車であるtara号のメンテナンスの一環と考え、プローバのオイルセパレーターを取り付けることにしました。
構成部品です。
A:オイルセパレーター
B:ホースA Φ12-16
C:ホースB Φ15-20
D:3ウェイジョイント Φ12
E:PCVキャップ
F:インシュロック
オイルセパレーターは二つの部品で構成されています。仕上げが綺麗で、エンジンルームのドレスアップにもなるかな?
PCVキャップは、ターボ車では使用しません。
取り付けは例によってDIYで行いました。
エンジンカバーを外します。
オイルセパレーターをオイルフィラーダクトとキャップの間に設置します。
セパレーターのホース接続部分がエアコンホースと接触するため、接触が最小限になるように取り付けます。
因みに、D型以降ではオイルフィラーダクトの位置が異なります。
プローバのHPで紹介されている取り付け写真は、D型以降のものです。
インタークーラーを外します(外し方はこちら)。
運転席側 | 助手席側 |
左右バンクのヘッドカバーとPCVパイプを繋いでいるバキュームホース(↑)を抜きます。
このホースは固定用のクランプはなく、引っ張ると簡単に抜けます。
運転席側のヘッドに付属のホースA(@)を差し込み、助手席側に引き込みます。
3ウェイジョイントを使用して、助手席側のホース(A)と接続します。
助手席側のホースは、純正のホースを適当な長さに切って使用しました。
3ウェイジョイントとセパレーターを、残りのホースA(B)で接続します。
ソレノイドバルブ(↑)を外します。
インテークダクトとPCVパイプを繋いでいるバキュ−ムホース(←)を抜きます。
ボルト(↓)を抜いて、ハーネスカバーを取り外します。
このボルトはPCVパイプの固定も兼ねていて、これでPCVパイプ(↑)を引き抜くことが出来るようになります。
これが引き抜いたPCVパイプとバキュームホース。
@運転席側のヘッドカバー
Aインテークダクト
B助手席側のヘッドカバー
PCVパイプは必ずしも撤去する必要はないのですが、オイルセパレーターのパイプの取り回しに邪魔なので撤去しました。
ただし、PCVパイプはハーネスカバーの固定を兼ねているので、ハーネスカバーの固定の際に工夫が必要になります。
インテークダクトに付属のホースBを差し込み、助手席側に引き込んでセパレーターに接続します。
ソレノイドバルブ、ハーネスカバー、インタークーラー、エンジンカバーを元に戻して作業完了です。
ホースAとホースBの取り回し方によっては、エンジンカバーと干渉するので、注意が必要です。
インプレッションです。
当然のことですが、効果を体感できるパーツではありません。
一週間ほどしてオイルフィラー・キャップを外してみると、セパレーターの内壁にはほんの僅かですがオイルが付着していました。
効果はあるようです。
愛車のコンディションを良好に保つ手段の一つとしては、良いのではないでしょうか。
プローバで聞いた情報です。
社外品のオイルフィラー・キャップには、セパレーターに合わない物があるそうです。
追記
現在流通している製品(品番:50000TK0011)のオイルセパレーターは、社外品のオイルフィラー・キャップに対応しているそうです。
今のところ、オイルフィラー・キャップを社外品に交換する予定はなかったのですが、今後のことを考えてプローバに問い合わせたところ直ぐに現行品に交換してくれました。
新旧を比較してみました。
左写真が旧型、右写真が現行品です。
中心の穴の大きさが変わっていました。
現行品の方が大きいようです。
キャップのネジ山はピッチが変わったのかな?
肉眼ではよく分かりません。
横のグルービングが変わりました。
旧型の方がより細かいのですが、写真では分かりませんね。
フィラーダクトとの接続部分のネジ山も変わっていました。
取り付けに関しては、勿論問題はありませんでした。
追記
しばらくしてホースを点検してみると、ヘッドカバーの接続側(左写真)とセパレーターの接続側(右写真)にそれぞれ亀裂が入っていました。
プローバに相談したところ、代替品のホースと交換してくれることになりました。
代替品はホースの材質が変更になっているそうです。
ホースを外してみたところ、ホースが直角に近い角度で曲がっていた部分にも亀裂が入っていました。
そこで、ホースを交換するついでに取り回しを変更しました。
運転席側のヘッドとオイルセパレーターを繋ぐホースはインテークマニホールドの後ろ側を通していたのですが、インタークーラーやエンジンカバーに挟まれて負担が掛かるため、インテークマニホールドの前側を通すようにしました。
オイルセパレーターとインテークダクトを繋ぐホースもインタークーラーの前側を通していたのですが、ホースが強い角度で曲がってしまうため、インタークーラーの下を通すようにしました。