・電子スロットル
BL/BPは電子スロットルが装備されています。
従来はアクセルペダルとスロットルをワイヤーで繋いでいましたが、電子スロットルはこのワイヤーが存在せずアクセルの動きを電気信号に変えてスロットルに伝えています。
そのため、走行シチュエーションに合わせて適切にスロットルを動かすので、効率がよいと言われています。
しかし、実際の所は皆さんが感じている通り。
燃費重視のセッティングになっているためか、レスポンスが悪く感じることがあります。
特に僕が感じるのは、発進時ですね。アクセル開度にエンジン回転が付いてこない感じがする時があります。
SUWRITE ECUを入れた目的の一つが、この電子スロットルの改善でした。
電子スロットルは、以下の項目で変更可能です。
・Accel¥Throttle Mapping
縦軸がエンジン回転数、横軸がアクセルペダルの開度、表の中の数値はスロットルアクチュエーターのDUTY値を表しています。
アクセルペダルの設定ポイントが20ポイントあるのですが、この内の半分が開度20%以下を占めるとは驚きでした。
アクセルペダル開度20%までは細かく制御しているのに対して、それ以上は大雑把な制御なのですね。
また、エンジン回転数が上がると、スロットルは絞られるようです。
Enginuityを使用して僕の走行ログを取ってみると、街中での走行では確かにアクセルペダル開度は20%前後が殆どでした。
街中でのレスポンスは、20%までをいかにセッティングするかにかかっているようです。
DUTY値を上げることによって、スロットルの開度が大きくなるようになります。
変更したいセルを選択し、「Edit」→「Increase Displayed Data by 1%」をクリックすると数値が1%増加します。
セルに直接数値を入力する方法もありますが、まとまった範囲を選択して1%ずつ変更していく方が楽でした。
発進時のレスポンスを改善するために、アクセルペダル開度20%以下を全体に引き上げ、更に10〜20%を引き上げましたました。
20%以上は軽く上げるだけに留めておきました。
また、アクセルペダル開度100%の高回転時にはスロットルが緩められているため、この部分も引き上げてあります。
ただし、純正の最高値が「377.40」なので、これ以上の数値を入力しても意味はないのかも知れません。
変更、実走、変更、実走・・・を繰り返して、自分好みのフィーリングを探していきます。
アクセルペダル開度1〜4%を大きくし過ぎると扱いにくくなったので、純正との差は少な目になっています。
結果として、クラッチミート時は今まで通りで、そこから少し踏み込むと一気に吹け上がる感じになりました。
変更前と同じアクセル開度でスロットルが余計に開くことになるので、結果的にレスポンスが良くなり、トルクがアップしたような感じになります。
そうです。エンジン制御は何も変更していないのに、「トルクがアップしたような感じ」がするのです。
逆に言えば、エンジン制御に手を付けなくても、電子スロットルをイジっただけでパワーアップしたように錯覚してしまいます。
もし、チューニングECUと称して電子スロットルをイジっただけの商品が売り出されていたら・・・。
追記
上記はEcuFlashを使用して表示したマップですが、Enginuityを使用するとスロットル関連についてもう一つのマップが表示されます。
EcuFlashで「Accel\Throttle Mapping」とされていたマップは、Enginuityでは「Requeted Torque (Accelerator Pedal)」と言うマップに当たります。
もう一つのマップは、「Target Throttle Plate Position B (Requested Torque)」です。
「Requested Torqe (Accelerator Pedal)」のマップでアクセルペダルの踏み具合とエンジン回転数からRequested Torque値を出し、「Target Throttle Plate Position (Requested Torque)」のマップでThrottle Plate Opening Angle(%)を決定します。更に他のマップからもスロットル開度は制御されているようです。
よって、EcuFlashのマップのところで書いた、「Duty値」と言う表現は間違えです。
また、Requested Torqueの横軸が「340.0」までしかないところを見ると、「Accel\Throttle Mapping」にこれ以上の値を入力しても意味はないですね。